スピーチ・話し方が最速で上達するトレーニング方法
スピーチトレーニングを行うことで、数百人の前でも思い通りのスピーチができ、わかりやすいプレゼンテーションで営業成績が上がり、プライベートの話し方も向上する、それは決して珍しいことではありません。
では、スピーチの上達には、どのくらい時間がかかるのでしょうか。
■スピーチ上達と語学習得の共通点■
スピーチの上達にどのくらい時間がかかるか…よく聞かれる質問であり、大変難しい質問です。知人の英語講師の方も「英語の習得にはどのくらいかかるか」と聞かれると、やはり困るそう。
私も中学・高校・大学と、8年間英語の授業を受けましたが、あまり話せるわけではありません(堂々と言うことでもありませんが)…。今は小学校から英語の授業があるのが当たり前になり、リスニングやスピーキングも授業で行うようですが、授業時間を割けば英語をマスターできるのかというと、やはり疑問が残ります。
一方で、語学留学に行ったり、英語圏の友人を作るなどして、1〜2年で習得する方もいますよね。
■スピーチ上達に必要な時間とは■
スピーチスキルの習得は、ある意味外国語を学ぶより難しいと感じます。母国語が日本人の人が、日本人相手にスピーチをする場合、日本語の単語や文法を学び直す必要はないわけですが、普段話している日本語が「たくさんの人の前」になるだけで、まるで別のジャンルのものになってしまい、克服するのに時間がかかるケースは少なくありません。
それは欧米圏でも同じで、かのリンカーンですらはじめは演説に自信がなく、入念すぎるほどの準備をして挑んでも、声がうわずってしまったそうです。(参考:『話す力』デール・カーネギー)
私も新人の頃は緊張して泣いてしまったり、読み間違いも多く、アナウンス技術に自信を持てるようになるまで、4〜5年かかりました。
今はスピーチを教える立場になりましたが、それでも自分のトークスキルが完璧だと思っているわけではありませんので、本番を終えるたびに反省をし、情報収集を欠かさないようにしています。
スピーチの上達には何年もかかりますよ、なんて書くと、絶望的に思われてしまうかもしれませんので、早くてどのくらいか、一方、時間がかかる方はどんな傾向があるのか、事例をご紹介します。
■早く上達する方と時間がかかる方■
会社員のAさんは、1時間のレッスンでスキルアップしました。
Aさんは翌週に結婚式での乾杯スピーチを控えていて、内容はすでに考えていました。そこで、マンツーマンレッスンではまず実践をしていただき、私からフィードバックをお伝えし、内容を少し修正して、再度実践。たった1時間で、原稿の朗読だったスピーチが、聴衆に語りかける話し方に改善しました。
当日に向けて、レッスン中の動画を見たり、ご自身で録音をチェックして、当日のスピーチはAさんの人生で初めて自信を持って臨めたそうです。
一方で、癖を取るだけで1年かかった方もいました。
会社員Bさんは、副業で司会をしていて、特に研修などを受けず、自分流の読み方をしていました。司会者としてレベルアップすべく、受講をしてくれましたが、その“読み癖”がなかなか抜けないのです。語尾が跳ねたり、抑揚が大げさだったり、フリートークの部分との違いが甚だしかったり…。
Bさんが挑戦しているのは数分のスピーチではなく、司会というトークの総合力が求められる仕事になりますので、Aさんとの単純比較はできませんが、Bさんに限らず、研修などを受けずに司会・キャスター・ナレーションなどをしている方は、読みに強い癖がある傾向があり、その癖を取ることに大幅に時間がかかることは少なくありません。
とはいえ!改善できないわけではないので、ぜひモチベーションを保って、トレーニングしていただきたいと思います。
■マンツーマンレッスンの特徴■
1時間で上達できるマンツーマンレッスン。具体的にどんなことをやっているのか、ここにまとめます。
まずしっかりカウンセリングを行い、おひとりおひとりに合わせて、レッスンをカスタマイズします。
【本番がせまっている方:内容作り、実践、フィードバック】
講演会やセミナー、プレゼンテーションや乾杯のあいさつなど、発表がせまっている方は、まず話の中身を一緒に作ります。パワーポイントの制作サポートや、原稿制作サポートも行います。内容ができたうえで、実践をし、本番もっとも魅力的に聞こえる話し方になるようフィードバックとトレーニングを行います。
【話し声を良くしたい方:出しやすい声を一緒に見つけて磨くボイトレ】
カウンセリングを行いながら、おひとりおひとりがもっとも魅力的に聞こえる声を探していきます。おしゃべりをしている声なのか、スピーチの声なのか、朗読の声なのか、人によって異なる「出しやすい声」を探します。
また、ストレッチや腹式呼吸、腹圧を使った発声など、話し声のボイストレーニングも行います。
【あがり症を治したい方:カウンセリング、トレーニング方法のご紹介、実践】
これまで、どんな時に、どんな風に緊張しすぎてしまったのか、お聞かせいただける範囲でカウンセリングを行います。また、おひとりおひとりに合ったトレーニング方法をご紹介します。話し言葉変換、フリートーク、プレゼン、ラジオ風ひとりしゃべりなど。
もっとも適切なトレーニング方法で実践を行い、場数を踏んでいくことで、緊張時の“免疫”をつけていきます。
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■着実なスキルアップには場数も■
どのくらい時間がかかるかは、どのくらいのレベルを求めるか、によるものでもあります。話し声を魅力的にしたいと考えると、それまで何十年もかけて出来上がった発声の癖を見直すことになるので、多少時間がかかります。
また、プレゼンや朝礼の機会が頻繁にあるわけではない方は、場数を踏むことが難しくなるため、あがり症対策や、臨機応変な聴衆とのやりとりを上達させるのには、時間がかかるといえます。
「五戸美樹のスピーチトレーニングサロン」では、毎週グループレッスンを開催しており、それを「場数」にすることができるため、メンバーさんは日々着実にスキルアップされています。
もちろん、レッスンを受講せずともスピーチスキルを上げることは可能です。ひとりで、短期間で上達する方法をまとめてみました。
■最速3日でスピーチが上達する方法:1日目■
ご紹介するのは、3日間で上達する方法です。
まず、3日目に“本番環境”を作ります。プレゼンや朝礼の機会がある方はそれが本番。特にない方は、家族相手でも、PC画面相手でもかまいません。
“本番環境”のスピーチテーマが特にない場合は、「誰に対して、何を話すのか」を最初に決めます。迷ったら、「職場の同僚の前で朝礼」の場面で「最近の出来事でフリートーク」としましょう。
そして1日目。まず、本番で話す内容をじっくり考えます。はじめは一言一句、作文にしても大丈夫。一度声に出して読んでみて、短くても3分程度まで内容を足してください。
1日目後半。話す内容が頭に入ってきたら、原稿を箇条書きに変えます。そして、話し相手を想定しましょう。「誰に対して話しているのかわからない状態」が、緊張感を増幅させるので、「この人」と具体的な人をひとり決めましょう。
「この人」と決めたら、携帯を耳に当て、「この人」の「留守番電話」に吹き込むように、箇条書きで作った内容を話しかけます。
この練習で、「作文の朗読」は「話しかけるスピーチ」に変わります。
■最速3日でスピーチが上達する方法:2日目■
2日目もまず、1日目と同じように、携帯を耳に当てて練習しますが、その際、練習中の声を録音します。「録音している」と思うだけで、本番のような緊張感を持つことができ、ひとりでリハーサルができるのです。
続いて、その録音を聞きます。これは嫌がる方がとても多い行程ですが、聞いたほうが着実にスキルアップできると私は確信しています。
録音を聞き、話すスピードは速いか遅いか、間が詰まっていないか、空きすぎていないか、言い淀んでいるところがないか、チェックします。
すぐに修正できそうなところを、箇条書きの原稿にメモします。「ゆっくり」「ここで2秒の間」など。
そのメモ入り原稿をもとに、何度か練習をし、再び録音をすると、ひとりで2回リハーサルができます。
■最速3日でスピーチが上達する方法:3日目■
3日目。“本番”で、準備の成果を発揮しましょう。うまくいかなくても問題ありません。死にやしません。思い切って開き直る練習です。
聴衆がいる場合はフィードバックをもらいます。特にいない場合は、自分で振り返りましょう。
これで3日間のミッション終了。取り組む前と比べると、スキルアップしているのがご自身でわかると思います。
ミッションに締切りが欲しいという方は、オンラインサロンで課題の提出期限を設けておりますので、ぜひそちらをご活用ください。
全五回・メルマガ限定・話し方のコツをまとめたショート動画をお送りします。その後も毎週金曜お昼にメルマガ限定のラジオを配信しています。(いつでも配信解除できます)
■スピーチの理想■
「このくらいうまくなりたい」と目標を作るのも大事ですね。スピーチの理想を「きれいに原稿を朗読する」だと思っている方がいますが、それは誤り。
私が考えるスピーチの理想はこちら。
①内容がわかりやすく、聴衆が楽しめる
②話し方と声が自然体で、聴衆に話しかけている
③全体的に自分の良いところが出ている(別人を演じていない)
だと私は考えています。
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